韓流アイドルと同調圧力

韓流アイドルのファンブログやツイをいろいろ読んでいると、あちこちで「共通の単語」が使い回されてると思いませんか?

例えば、今回ユナク(超新星)が髪の毛を切ってきて、カラーも金髪にしてイメチェンしてきたとき、ファンのコメントは「チャラくなった」というものが多かったように思われます。

でもね、私が金髪ユナクを初めて見たときの第一声は、「わあ! カッコいいよ〜」でした。
「チャラい」とは思わなかったんです。
チャラいどころか、前よりも若く見えたし(←もともと実年齢より若く見えるタイプだけど、さらに若返った感じがしたし)、ジャスティン・ビーバーの髪の毛の色(ゴールデンブラウン)みたいで、その少年っぽい明るい雰囲気に超絶萌えました(笑)
(ちなみにジャスティン・ビーバーは今、卵投げ事件で渦中の人ですが…)

しか〜し、他の多くのファンが「チャラくなった、チャラくなった」とSNSなどで連発するもんだから、私の感覚がどこかズレていて間違ってるのかもしれないと思い、「カッコいいし、少年っぽいし、最高!」という感想を言いずらくなってしまったんですね(^_^;)←武道館ライブの日程がどんどん消化されていくうちに、「カッコいいよ」という感想もたくさん出てきましたが…

ネット社会では多くの人の意見や感想が即座に見れます。
そして、自分の意見や感想が周りの人と一致しているのか、してないいのか確認できますよね。
一致しているときは特にプレッシャーを感じることはありませんが、一致していないときは「自分の感覚はどこかズレているのかもしれない?」と不安になり尻込みして、「沈黙」することがあります。←それなりにビビりなワタクシ(笑)
場合によっては、「私の感想が間違っているのよ。『正しい感想』に切り替えなきゃ」と自らの認識の変更すらあり得るのです。

これはおかしな事態ですよね?
アイドルに当初、抱いていた感想を周りのファンの感想に合わせて変更してしまったり、沈黙してしまう自分…

はい、これは社会心理学でいうところの「同調圧力」なんだと思います。

人間はついつい多数派の意見を「正しい意見」だと受け止めてしまいがちです。←多数者意見が間違っていることはありますよね(^ ^)
また、人に嫌われたくないとか拒否されたくないとか嘲笑されたくないとか思って、自分の見解を多数者と同じ見解に転じさせてしまうことがあります。
このように、自分の意見を主張するよりも周囲の意見に合わせるように働く力のことを「同調圧力」と言いまして、日本社会の中では結構、幅をきかせていると思いませんか(^_^;)

ホントは不本意なのに追従してしまったり、追従することは無理なので「沈黙」してしまったりと、人間はか弱い生き物です。

精神科医の香山リカさんは次のように言ってました。

SNS上の言動でも、『個性的に見えるが一定のレベルを超えず、結果的には同じ範囲にとどまる』というポイントを押さえることがいつも求められている。だからこそその発言はときとして『みな同じ』になってしまったり、それをヘビーに利用する人たちはとてつもなく消耗してしまったりするのだ」
「『いまの自分の発言や選択はまわりからどう見られているのか?この集団での平均レベル、ギリギリのレベルはどのあたりだろう?』と意識し、自分をうまくコントロールしなくてはならない」
SNSに代表されるネットの場では、一度、発言してしまったことは撤回したり相手の反応を見て途中で修正したりすることは困難だ。そのため、最初からリアル以上に、『自分らしさ』よりも『まわりに合わせる』や『無難』を意識して発言する必要がある」

うんうん、身に沁みる言葉です(^_^;)
私は割とKYでして、ブログに書きたいことを書いちゃってる方ですが、やはり他人から拒否されたり嘲笑されたりするのはキツイです。←しつこく言うけど、ワタクシはビビりなの(笑)

そういえば、日本の文化を「恥の文化」だと指摘したのは、アメリカの文化人類学者ベネディクトですよね〜
日本人には恥を避けたい、つまり他人から拒否されたり嘲笑されたくないという思いが強くて、他者から見て恥ずかしくないように振る舞おうとする傾向があるようです。
よく子どもの頃、親や学校の先生から「世間の笑いものにならないようにしなさい」とか、「恥ずかしくない人間になりなさい」とか言われませんでした?
日本社会というものは、他者の視線に敏感な体質を持ってますよね(^_^;)

日本で生まれ育った私にも、もちろん、こういう心が形作られてます。
日本文化のアイデンティティが知らず知らずのうちに深く刻まれてます。

だけどさ、だけどなのよ!
アイドルのアンチファンに嘲笑されようと、覚醒しなさいと言われようと、「好きなものは好き」という気持ちにフタはできないのであります!
たとえ「あのアイドルはもう落ち目じゃない?世間から評価されないアイドルをいつまで応援するつもり?」とそれなりの数のアンチファンに言われようとも、なぜか同調できないのであります。
注)アンチファンとは、アイドルの見え方が常にマイナスで、自分に都合の悪い情報は完全に無視し、「自分は正しい」と信じていて、決して戦いをやめないファンのことです(^_^;)
一体、誰と何と戦っているんでしょうか?
アイドルを所有できない恨みつらみや敗北感、傷ついた思いを仕返しとばかりに、当のアイドルやスタッフに向けているのでしょうか?
アイドルに対して、自分が受けたとのおなじ苦しみや敗北感を味合わせたいのでしょうか?

普段は世間を気にするビビりな私ですが、アイドルのことに関しては、なぜか世間体とか吹っ飛んでいってしまうのです(笑)

「世間」が何ですか?
同調圧力? おうよ、上等じゃないですか!

アイドルのライブパフォーマンスが楽しいから、私にとっては最高のお祭りだから、アンチファンからの同調圧力なんか吹き飛んでいきます。

ねえ、そもそも「愛」って、他人から見ればみっともなくて、愚かで、独占欲と嫉妬にまみれていて、自己中で、でも生きていくうえで見落とせない何かを含んでいて、カオスで割り切れないもんなのよ(笑)

東方神起の分裂騒動をリアルタイムで経験し、そこを乗り切って、今でもオルペンな私はかなり図太い性格なのでしょうか?
それとも、単なるお花畑?
超新星のファンをやっていても、お花畑と言われる始末(^_^;)

でも、楽しいからやめられないの〜